最近、Moe and Ghostsばかり聴いています。これを聴けと俺のゴーストが囁(略)
所属レーベルHEADZ佐々木敦氏によるコメントはtogetterにまとまっています。いつもは売り手によるコメントは、どうしても割り引いて考えてしまうのですが、Moe and ghostsやこのアルバムに関しては当たっていると思います。
幽霊というモチーフについては、インタビューでは下記のように語っています。
幽霊とは多義的で人によってイメージするものも様々です。例えば「お化け」だけが「ghosts」ではないですし、何度口にしても定まらないもので、だから何度でも言いたくなってしまいますよね。かなり早口のラップなので完全に追えていない部分が多くあって、そのために断片が積み重なって浮かび上がってくる音はリスナーによって違うのだろうと思います。
意図的にやっているんだと思いますが、ラップに反してトラックはかなり聴きやすいし、くり返し聴くことで意味合いが揺らぎを含みながら立ち上がってくるため、モチーフとする幽霊的なるものとスタイルが噛み合っていて(それも奇跡的なレベルで)、要するに好みです。
ブリストル勢やDJ Shadow、DJ Camなどを聴いて育った人間としては、人間としてのラッパーなんて別にいらないじゃんと思っていたりします。その点、Moe and ghostsは初音ミクぐらいの存在感であまり気にならないというか、よく考えれば「萌え」という概念も、実体を伴わなくても良いものですね。
そういうわけで、ライブがあっても行くべきなのか。あんまり生身の人間がパフォーマンスしているところを見たくないような気持ちもあります。恐らく本人達はまったくそんなこと考えてないと思うんですけど。
(9/30追記)
Ustreamで流れていたライブを観ましたが、想像していた以上にパワフルで素晴らしかったです。行けばよかったなあ(行けなかったけど)。